健康診断の結果は、「健康診断書(検査成績表)」という形で知らされます。これは検査データに基づき、医師が受診者の健康状態について異常がないかどうかを判定したものです。
検査成績表には2通りがあり、1つは検査項目ごとに判定の元となる基準値と受診者の測定値を併記し、医師の総合的な所見を書いたもの。もう1つは検査データを下に医師が臓器や検査内容ごとに診断し、A、B、C・・・などと段階別に判定ランク(以下参照)をつけたものです。
施設によっては2通りの成績表を1枚の用紙に打ち出し、独自の報告書を作成しているところもあります。検査成績表は、いわば定期的に受け取る健康歴の「通信簿」です。次回の検査成績と比較するほか、病気になったときに参考になる記録でもあるので、大切に保管しておきましょう。
「基準値」というのは健常人特有の数値や状態、つまり不特定多数の健康な人の“平均値”を意味します。では、いかなる条件をもって「健常人」としているのでしょう? 日本人間ドック学会では、以下のような条件を満たす人を「健常人」として、それらの集団について測定した数値を基準値、または基準範囲としています。
(1) 今までに大きな病気(脳血栓や心筋梗塞、高血圧、糖尿病、肝炎など)を患ったことがない人
(2) たばこを吸う際、1日20本までの人
(3) 飲酒する際、日本酒に換算して1日2合までの人
(4) 血圧があまり高くない人
(5) 肥満していない人
(6) 検査値が異常でない人
検査結果の判定は、以下のような段階で示されます。なお、これは施設によって異なるので、健康診断書を貰ったら、よく確認してください。
健康診断で異常値を示したからといって、「異常(または病気)がある」と思い込むのは早過ぎです。基準値といっても、年齢や性別によって値は異なります。また、同じ人でも測定日時や季節、食事、運動、妊娠などの条件によって測定値に生理的変動がみられるのも事実です。
さらに遺伝的要因や生活環境による影響も指摘されていて、たった一度の検査だけで異常や病気の有無を特定することは極めて困難といえます。かといって、検査結果を過信するのはいかがなもの。再検査となっているにも関わらず、「大丈夫だろう」と高をくくっていると、自覚症状があらわれたときには既に手遅れ・・・なんてことにもなりかねません。そうならないためにも「再検査」や「要精密検査」といわれたら、すぐに対応しましょう。